「息継ぎをするあざらし」「鯨の潮吹き」
トピックス 196 に「極北圏のあやとりイベント」の記事があります。そのイベントで、あやとりの記録映画(*1)が上映されました。その9分ほどの短編映画は、1974年にドイツの民俗学者 C. Adler がグリーンランド北西部のケケタット(Qeqertat)の3人のイヌイットを記録したもので、23のあやとりとトリックが含まれています。そこで取られているあやとりの解説記事が、BISFA-22にあります。
ここでは、この映像の中にある「息継ぎをするあざらし」と「鯨の潮吹き」を紹介します。いずれもリズミカルな動きのあるあやとりです。「息継ぎをするあざらし」は、あざらしが息継ぎをしに水面に顔を出す様子を、「鯨の潮吹き」は、鯨が水面に浮上して潮吹きをする様子を表しています。これらは T. T. Paterson がグリーランドのヨーク岬(Cape York)で採集したものです(*2)。Paterson のコレクションは「極北圏のあやとり」プロジェクト(*3)のひとつで、昨年ようやくBISFA-32にまとめられました。
「鯨の潮吹き」の動きは、クワクワカワク(Kwakwaka'wakw)の「くしゃみ(*4)」に似ていますが、できあがりがずっと安定しています。 静止画では魅力が十分に伝わらないので、動画を作成しました。
- 息継ぎをするあざらし
- 鯨の潮吹き
| (*1) | C. Adler (1974) "E2314 : Polar-Eskimo (Nordgrönland, Thule-Distrikt) Fadenspiele" |
| (*2) | T. T. Paterson (1949) "Eskimo String Figures and Their Origin" |
| (*3) | 「極北圏のあやとり」プロジェクト |
| (*4) | ISFA (1996) "Sneezing : String Figure Magazine Vol.1, Mar" |