焼け焦げた葉のククイ


焼け焦げた葉のククイ
ハワイのあやとりです。
L. A. Dickey 氏が採集しました。[36]
ククイラウアニア(Kukui-lau-ania)は、ハワイ島の小高い土地です。そこからは、ヒロ(Hiro)を越えてプナ(Puna)に至る景色を眺めることができます。プナには火山の女神ペレ(Pele)のお気に入りの妹のヒイアカ(Hiiaka)の聖なるククイの林があります。あるとき、ペレは、恋人のロヒアウ(Lohiau)のいるカウアイ(Kauai)にヒイアカを送り出しました。ヒイアカは、龍との戦いや死んだロヒアウを蘇らせたりの長い冒険の旅から帰って来ました。そして、ククイラウアニアから彼女の大切にしていたククイの林が赤く焼け焦げているのを見ました。それは、帰りの遅いヒイアカに腹を立てた短気のペレが、溶岩を噴出させたからです。ヒイアカは恐ろしい光景を見て、もはやペレを姉とは思わず、彼女に仕えることをやめる決意をします。ヒイアカの心情があやとりの歌になっています。
Kukui-lau-ania au i Hiloわたしはヒロのククイラウアニアにいます
Nana aku ia Waiakea hoakea wale広大なワイアケアを見渡しています
Hoakea a'e la ka aha a ka ua i ka lani.天の雨はすべて止みました
Momoku iho la i ka piko o ka hanauna.わたしたちの姉妹関係は、ずたずたに断ち切られました
A mea no oe la, a he loko ino.それはあなたの残酷な仕打ちのせいです
I kuhi paha i kuu opio,あなたはわたしのことを、若造だと思っているかも知れない
He opio iluna ke alo.あなたを尊敬するのは、ただの子供です
Iluna no ke alo, a hele no e.子供かも知れないけれど、わたしはあなたを捨てます
ククイ(kukui・ハワイアブラギリ)は、トウダイグサ科の高木です。軽量のためカヌーを作ったり、種子から油脂を採取するために、ハワイで古くから栽培されています。
このあやとりに関する解説は、ハワイ神話・伝説「焼けこげた葉のククイ」 を参照してください。
  1. 人差指の構え。
  2. すべての指の輪を向こうへ1回転ひねる。
  3. 親指を上から人差指の輪の中に入れ、小指手前の糸を取る。
  4. 小指を下から人差指の輪の中に入れ、親指向こうの糸を取る。
  5. 人差指の糸を外す。
Kukuilauania AString Figures from Hawaii p.89[36]
枯葉のついたククイの木あやとり(大陸) — p.111[99]
焼け焦げた葉のククイ国際あやとり協会 Web[121]