☆☆☆マレーシアの漁師


マレーシアの漁師
フィジーのあやとりです。
L. Leakey 氏が採集しました(いつどこで採集したかは詳らかになっていません)。 有名な人類学者であった彼は、沢山のあやとりを知っていて、しばしばあやとりを披露して学生や友人をもてなしていたそうです。 A. Biedermann-Wiens 氏は、Leakey氏と一緒に働いたことがある女性に1970年にイスラエルで会い、彼女からこのあやとりを教わり、紹介しました。そこで語られていた物語を取り方中に示してあります。 [34] にあるものとはいくらか異なっています。 [112] [113]
  1. 始めの構え。
  2. 右手のすべての指で左掌の糸を取り、糸を手首にかける。
  3. 左手のすべての指で右掌の糸を取り、糸を手首にかける。
  4. 親指で小指手前の糸を取る。
  5. 小指で親指向こうの糸を取る。
  6. 右親指中指で左掌の2本の糸を取り、左掌から外す。
  7. 右親指中指で左手首の糸をつまみ、左手首から外す。
  8. 右親指中指の2本の輪を左親指小指にかけ、右親指中指から外す。
  9. 右親指中指でつまんでいる糸を左中指にかけ、右親指中指を放す。
  10. 左右を読み替えて6~9を行なう。
  11. 左右の中指の先を合わせてテント状にする。— 家
    [115]
    家 : illustration from [115]
    漁師がいました。彼は床に穴の開いた家に住んでいました。その穴からごみを簡単に捨てられるからです。
  12. 中指で中指の輪の中から掌の2本の糸を取り合う。
  13. 左右の中指の先を合わせてテント状にする。— 鳥籠
    彼は金持ちだったので、鳥籠の中に鳥を飼っていました。
  14. 中指でナバホ取りする。
  15. 左右の中指の先を合わせてテント状にする。— エビの罠
    彼はお腹がすくと、エビの罠を仕掛けました。
  16. 亀
    中指腹で中指の輪にかかる糸を掌に押さえる。中指背の糸は滑り落ちる。— 亀
    朝になると、罠には亀がかかっていました。
  17. 親指小指の指先側を下にして、指から糸をすべて外して床に置く。
  18. 元の左中指の輪を2重の輪の下を通して外す。
    彼は亀が逃げないように頭を切り落としました。
  19. 元の右中指の輪を2重の輪の下を通して外す。
    そして、儀式のために彼は尻尾も切り落としました。
  20. パタンを裏返す。
  21. パタン中央の2重の輪を、親指と小指で下から取る。
    そして、甲羅も外しました。
  22. 焼き網
    手を広げて元の位置に戻す。— 焼き網
    肉を食べるために、亀を焼き網の上に乗せました。
  23. 指先側を上にして、指から糸をすべて外して床に置く。
  24. 2重の輪を中央の1重の輪の下から上に通して外す。— 島
  25. パタン中央の1重の輪に、親指と小指を下から入れる。
    しかし、肉が多すぎたので、隣の島に住む友人に送りました。その友人はカヌーを漕いで来ました。そのとき・・・
  26. 親指と小指で糸を取り上げ、左右に開きながら小指の糸を外す。(親指だけに糸がかかる)
    ・・・台風がやって来ました。
Rara-Ni-KulaString Figures from Fiji and Western Polynesia — p.38[34]
マライの漁夫マライの漁夫、とうもろこしをひく2人の女 : 1970 — p.82[112]
A Malaysian FishermanA Malaysian Fisherman and Two Women Grinding Corn : 1970 — p.8[113]
A Malaysian FishermanString Figure Magazine Vol.3, Mar p.13[115]