2つの目


2つの目
ハワイのあやとりです。
L. A. Dickey氏が採集しました。 [44]
ハワイのコナではこのあやとりは「マカリイ(Makalii)のひょうたん網」と呼ばれ、次のような伝説が伝えられています。[37][44]
すばる(プレアデス星団)に住む半神マカリイが怒りにまかせて、すべての食物をひょうたんに入れ、手の届かないところに吊るしてしまいました。鼠がカーネ(Kane)神の黒く輝く雲に登り、ひょうたんと網をかじって穴を開けて食物を落とし、飢饉を終わらせました。
パタンの二つの菱形は、主食であるタロイモやサツマイモが置かれていた場所を示し、側面の小さな三角形は、バナナ、ヤムイモ、クズウコン、シダの根などが置かれていた場所を示しています。中央の交差しているところが鼠がかじって穴を開けたところです。
ハワイではこのあやとりを「大きい目のパピオフィッシュ」と呼ぶほうが普通のようです。菱形が3~6個並んだ同様のあやとりは「小さい目のパピオフィッシュ」と呼ばれます。
ハワイの子供たちは小学校1年生でこのあやとりを学びます。子供たちは裸足で学校に通っていますが、その3の取り方はあまり行なわれていません(このあやとりの採集当時の話です)。 その3のオリジナルでは「灯台」の後に「井戸」を作る操作があります。これは人差指の輪を中指薬指小指で掴んで上に持ち上げ、四角を井戸の口に見立てたものです。「灯台」を少し変形しただけなので割愛しました。
できあがりは「2段ばしご」「2つの星」「なまずの網」「鳥の足跡 I」と同じです。 その2は「2段ばしご その1」です。
このあやとりに関する解説は、ハワイの神話・伝説「マカリイの網袋」 を参照してください。

その1 [44]

  1. ハワイの構えB
    1. 左親指、右親指と右人差指に糸をかける。
    2. 左人差指で右親指と右人差指の間の糸を上から向こうへひねって取る。
  2. 親指で人差指手前の糸を取る。
  3. 小指で親指向こうの糸を取り、親指の糸を外す。
  4. 親指で小指手前の糸を取る。
  5. はしご展開
    1. 親指で人差指手前の糸を人差指の近くで取る。
    2. 親指でナバホ取りする。
    3. 人差指を親指と人差指の間の三角に上から入れる。
    4. 小指の糸を外し、人差指を向こうから上へ回して展開する。

その3 [44][100]

  1. フィジーの カヌー」を取る。— 灯台
    1. 右足親指に糸をかける。
    2. 右足親指に糸を1回巻き付ける。
    3. 両手を下から長い輪の中に入れる。
    4. 手を外側に回して、足からの糸を手首に巻き付ける。
    5. 人差指で足親指に巻きついた輪を上から引っかけて取り、手首の糸を外して手前に引いて左右に広げる。
  2. 親指で人差指の輪を下から取り、人差指の糸を外す。
  3. 人差指を足親指からの2本の糸の間に下から入れ、中央の水平の糸を上から向こうへひねって取る。
  4. 足親指の糸を外す。
pa-pi-o-ma-ka-nu-i-nu-iHawaiian Games p.222[2]
Net of Makalii (Koko a Makalii)Hawaiian String Games p.10[37]
Two Eyes, Method no. 1, Koko o Makali, or Papio-maka-nuiString Figures from Hawaii p.21[44]
Two Eyes, Method no. 3String Figures from Hawaii p.22[44]
Te Nohohaga o Na Paraoa (The Habitat of the Two Whales)String Figures of the Tuamotus p.55[100]