「魚網を破るホッキョクグマ」アラスカ北部、カナダ・マッケンジー地方 |
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 50. The Fish Net Torn by Polar Bears (ISFA会員のみがアクセスできます)
取り方: 魚網を破るホッキョクグマ
ここでは、哺乳類のあやとりを紹介しています。
「魚網を破るホッキョクグマ」アラスカ北部、カナダ・マッケンジー地方 |
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 50. The Fish Net Torn by Polar Bears (ISFA会員のみがアクセスできます)
取り方: 魚網を破るホッキョクグマ
「カリブー」アラスカからカナダ極北圏東部まで広く分布 |
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 30. The Caribou (ISFA会員のみがアクセスできます)
取り方: カリブー
「柳の林の中のカリブー」アラスカ北部 |
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 31. The Caribou in the Willows (ISFA会員のみがアクセスできます)
「アザラシ」カナダ極北圏中央部、グリーンランドヨーク岬 |
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 47. The Seal (ISFA会員のみがアクセスできます)
ほかに、「アザラシの腎臓 73. A Seal's Kidneys」、「アザラシ猟師 82. The Sealer」、「アザラシ網 91. The Seal Net」、「二つのアザラシの穴 114. Two Seal Holes」、「アザラシ皮の小袋 140. A Small Seal-skin Poke」などがあります。
「マンモス」カナダ極北圏、マッケンジー地方 |
1910年代に、カナダ・オタワにあるビクトリア記念博物館の D. Jennessによって収集されました。マッケンジー地方の人々は、その地でマンモスの牙や骨が出土していたので、「マンモス」について知っていたそうです。北アラスカでは、このパターンは「湖の精霊」と呼ばれていますが、その精霊が「マンモス」に関係しているのかどうかは定かではありません。
取り方は
にあります。
初出 | Jenness, D. (1924) "Eskimo String Figures" Report of the Canadian Arctic Expedition (1913-18), Vol. 13, part B. (192 pages) |
取り方: マンモス
「椀の餌を食べる2匹の犬」カナダ極北圏、アラスカ |
アラスカ北西部kubok川河口からカナダ・コロネーション湾岸までの沿岸地方に広く分布。2匹の犬 (後ろ足と胴体のみ) が頭を付き合わせて小さな椀の餌を食べていると見るようです。
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 24. Two Dogs Feeding Out of One Bowl (ISFA会員のみがアクセスできます)
初出 | Jenness, D. (1924) "Eskimo String Figures" Report of the Canadian Arctic Expedition (1913-18), Vol. 13, part B. (192 pages) |
「犬」カナダ極北圏 |
コパー・イヌイットだけに伝わるあやとりです。最後にパターンを広げる前に、前足の輪を充分に引き出しておくと、形良く仕上がります。
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 105. A Dog - Version 2 (ISFA会員のみがアクセスできます)
初出 | Jenness, D. (1924) "Eskimo String Figures" Report of the Canadian Arctic Expedition (1913-18), Vol. 13, part B. (192 pages) |
「たづな付きの犬」カナダ極北圏、アラスカ |
犬は左を向いています — 左小指の輪に巻きつく糸が「頭と前足」。右手親指と人差指の間から左へ伸び、「しっぽ」に掛かっている2本の糸があります。カナダ・マッケンジー地方では、これは「引き具 harness」を表しています。軽く右手を右方へ引くと、「引き具」がスポッと外れます (腰のある紐で作れば、犬の形は崩れません)。アラスカ北部バロー岬では、それを「手綱」と見立てています。やはり右手を軽く引くと「手綱」が外れます。そして、その外れた糸輪を「鞭」と見なし、それで犬を打つ真似をします。
取り方:Darsie, R., Read, R. C., and Sherman, M. A. (1996) "The Arctic String Figure Project, Part 1: Gordon's Alaskan String Figures" Bulletin of the International String Figure Association 3 : pp.22-50
初出 | Gordon, G. B. (1906) "Notes on the Western Eskimo" University of Pennsylvania, Free Museum of Science and Art, Transactions of the Department of Archaeology 2(1):87-97. |
「犬/オオカミ/キツネ/クズリ/ヤマアラシ」極北圏、オレゴン州 |
長い尾が特徴の四つ足の動物が現れるこのあやとり、極北圏に広く分布しています。ふさっとした長い尾がリアルな印象を与えます。では、この動物は何でしょうか?
ケベックの極北地方では、当地ご自慢の「カナディアン・イヌイット犬 (Canis Familiaris borealis)」;ユーラシア大陸東端のチュコト半島から来た船員も「犬」。しかし、カナダ極北圏西部やアラスカの人々の伝える名称は「オオカミ」、グリーンランドでは「キツネ」と呼ばれていました。アラスカのユッピクの人々は「クズリ」として 今も伝えています。同じ極北圏の人々でも、皆が「犬」に見えるわけではないようです。面白いことに、このあやとりはオレゴン州のクラマス・インディアンでも「ヤマアラシ」として伝承されていました。
取り方は
にあります。
「耳の大きな犬」カナダ極北圏 |
コパー・イヌイットの伝承あやとり。
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 130. A Dog with Large Ears (ISFA会員のみがアクセスできます) にあります。日本語版の取り方はこちら。
左右の手の取り方を逆にすると、左向きの犬が現れます。その取り方は "String Figure Magazine" Volume 1, number 4 (December 1999) で紹介されています。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
初出 | Jenness, D. (1924) "Eskimo String Figures" Report of the Canadian Arctic Expedition (1913-18), Vol. 13, part B. (192 pages) |
「アカギツネ」カナダ・ケベック州 |
1924年、カナダ・ケベック州セチールに暮す先住民インニュ (モンタネー-ナスカピ = アルゴンキアン語族に属するネイティヴ・アメリカン) から採集されました。日本のキツネと近縁の「アメリカアカギツネ (Vulpes vulpes fulva)」で、亜寒帯の森に生息しています。右手側が頭、左手側のブーメラン状の形が尾です。
取り方 (ビデオクリップ): String Figure of the Month 2009 March
出典 | Frederick W. Waugh & M.A. Sherman (2005) Innu String Figures and Tricks. BISFA 12. |
「丸太の上の二匹のネズミ」チュコト半島 |
1910年代に、ユーラシア大陸最東端チュコト半島 (Indian Point) から来ていた捕鯨船の船員から採集されました。はじめ、ネズミは左右に現れ、その後、丸太の上にぴょんと飛び乗ります。
取り方は「極北圏のあやとり」プロジェクト ⇒ Part 2 ⇒ 138. Two Rats on a Log (CXXXI) (ISFA会員のみがアクセスできます)
初出 | Jenness, D. (1924) "Eskimo String Figures" Report of the Canadian Arctic Expedition (1913-18), Vol. 13, part B. (192 pages) |
「スカンク」アルゼンチン・パタゴニア北部 |
取り方のイラスト説明は "String Figure Magazine" Volume 6, number 1 (March 2001) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
初出 | Martinez-Crovetto, R. (1970) "Juegos de Hilo de los Aborigenes del Norte de Patagonia" Etnobiologica 14. |
取り方: スカンク
「クチヒゲグエノン」Fangの人々 |
現地名は "osok"、種名は Cercopithecus buccalis Leconnte = C. cephus cephus Linnaeas、赤い尾のクチヒゲグエノン。
取り方:Tessmann, G., Reichert, A., and Sherman, M. (2001) "Pangwe and Bubi String Figures" Bulletin of the International String Figure Association 8 : pp.125-201
初出 | Tessmann, G. (1912) "Die Kinderspiele der Pangwe." Baessler-Archiv Band 2 (Heft 5/6):271-278 |
取り方: クチヒゲグエノン
「ネズミの顔」ナイジェリア |
2000年、ドイツ・ハノーバー万博の会場でISFA会員がアフリカ館員のナイジェリア男性から採集。ナイジェリアの伝承あやとりで、途中に現れる二つの形を「杵」、「月」と呼びます。この完成形の呼び名は不明とのことでしたので、ドイツの子どもたちが新たに名付けました。
取り方:"String Figure Magazine" Volume 5, number 4 (December 2000) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
取り方 (動画・音声):院内課外活動教材ライブラリー
初出 | Tessmann, G. (1912) "Die Kinderspiele der Pangwe." Baessler-Archiv Band 2 (Heft 5/6):271-278 |
取り方: ネズミの顔
「ぶら下がるコウモリ」ブラジル |
洞窟の天井に折り重なってぶら下がるコウモリの群れ。右人差指の輪を外せば、さっと飛び立って消えてしまいます。ブラジル中央部を北に流れるアラグアイア川流域に暮らす先住民カラジャのあやとりです。
取り方:"String Figure Magazine" Volume 7, number 4 (December 2002) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
「ボアの肋骨」ブラジル |
ブラジル中央部を北に流れるアラグアイア川流域に暮らす先住民カラジャのあやとりです。カラジャは人口約2,500人、ブリチ椰子を素材とした美しい手工芸品は海外でも知られています。BISFAの表紙写真。
初出 | Whan, C. (2002) "Reru: String Figures of the Brazilian Karaja Indians" Bulletin of the International String Figure Association 9 : pp.151-185 |
「もぐもぐするボア」オーストラル諸島 |
1920年代にハワイ・ビショップ博物館員の J.F.G. Stokesが、オーストラル諸島 (ツブアイ諸島) のリマタラ島で採集。パターン中央のダイヤが「ボアの鼻」、親指の輪は「牙」を表している。親指の輪を手前へ引く・戻すをくり返すと、ボアがもぐもぐと食べている感じになる。
取り方:"String Figure Magazine" Volume 5, number 1 (March 2000) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
初出 | Stokes, J. F. G., and Sherman, M. A. (1994) "String Figures from the Austral Islands" BISFA 1 : pp.69-150. |
「こぶた」ローヤルティ諸島・リフ島 |
右手の上側の2本の糸を引けば、こぶたは右方へ、下側の糸を引けば左方へ歩みます。同じあやとりはソロモン諸島 (「ブタ」) やパプア・ニューギニア (「クスクス—有袋哺乳類」) からも報告されています。
初出 | Compton, R.H. (1919) "String figures from New Caledonia and the Loyalty Islands" Journal of the Royal Anthropological Institute 49:204-36 |
取り方: コブタ
「親ブタ子ブタ」パプア・ニューギニア |
パプア・ニューギニアの南に浮かぶキワイ島で伝えられていました。左手を左方へ引くと、パターンは右方へ動いていく。この動きは、4匹の「子ブタ」(ダイヤの形) を、一番後ろから「母ブタ」が追いかけている様子を表しています。同じ取り方の繰り返しで、こぶたの数はいくらでも増やすことができます。
初出 | Jenness, D. (1920) "Papuan cat's cradles" Journal of the Royal Anthropological Institute 50:299-326. |
「棟木の上のネズミ」プカプカ島 |
1930年代に、クック諸島 (ポリネシア) のプカプカ島民から採集されました。 屋根の棟木の上を、尻尾を立てて走り回るネズミを表しています。左側の上向きの輪が尻尾。両手を左右へ引くと、ネズミが右方へさっと走ります。
このあやとりには唄が付いています:
ねずみよ おまえは "ngingi" と鳴くのがうまい | |
棟木を這い回り | |
切妻の方へ飛び降りる | |
おまえは皆に殺され | |
皆はお前の墓石を建てる |
(ご注意:現地語の歌詞とその英訳は下記の原著に記載されています。この拙訳 – by Ys – をあまり信用しないように。)
取り方:"String Figure Magazine" Volume 4, number 1 (March 1999) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
初出 | Beaglehole, P. & H.C. Maude (1989) String figures from Pukapuka. Canberra: Homa Press. (87 pages) |
「ホエザル」ガイアナ |
Lutz によれば「ホエザルの口/顎」。Roth の報告書では「ホエザルののど袋」。いずれにしても、ホエザルが大声で吠えているときの口元あたりの特徴をとらえているようです。
このあやとりには、別の名称も知られています。「ハンモックで寝ているおじいさんの足」、これはワッラウ (the Warrau) の人々のユーモラスな呼び名。長い糸で作れば、縦に巻きついている二つの輪がハンモックから両側へ出された足に見えます。
取り方:"String Figure Magazine" Volume 4, number 3 (September 1999) にあります。(ISFA会員のみが取り方を閲覧できます)
初出 | Lutz, F.E. (1912) "String Figures from the Patomana Indians of British Guiana" Anthropological Papers of the American Museum of Natural History 12(1):1-14. |
Roth, W.E. (1924) "String Figures, Tricks, and Puzzles of the Guiana Indians" Washington, D.C, Bureau of American Ethnology, Annual Report 38:500-50. | |
Farabee, W.C. (1918) "The Central Arawaks" University of Pennsylvania, University Museum Anthropolgical Publication 9:123-31. |
「ウサギ」クラマス |
1970年代以降、日本のあやとり本で紹介されています。北アメリカ大陸の先住民、クラマスの人々 (the Klamaths) が伝えてきました。
初出 | Jayne, C.F. (1962) String Figures and How to Make Them. New York: Dover. - A reprint of the 1906 edition entitled String Figures, published by Charles Scribner's Sons, New York. |
取り方: ウサギ
「ネズミ」by 江口雅彦 |
「日本あやとり協会」設立に尽力された江口雅彦さんの創作あやとり。イヌイットの伝承あやとり「カリブー」を基本形として生み出された ‘動物あやとりシリーズ’ の一つ。
取り方: Masahiko Eguchi, "String Figure Zoo", Bulletin of the International String Figure Association 3 : pp.59 1996
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「サル」by 丸山敏夫 |
左上:上の枠にからまる4本の糸 (2つの輪) がサルの足、右方に引き出された輪が頭部となる「木に逆さまにぶら下がっているサル」。
左下:頭部の輪を真中・上へ移し、「両手で木からぶら下がるサル」。
右:その輪を戻し、パターンを90°回転して、糸を操作すると「木をよじ登るサル」。
取り方: Maruyama, T. (1998) "Monkey and Inchworm", Bulletin of the International String Figure Association 5 : pp.300-301
初出 | Maruyama, T. (1983) "Monkey and Worm" Ayatori [in Japanese] no.10 : pp.4. |
「角のある牡羊の頭」by Libby Patterson, NZ |
Images (or information) reproduced from 'He Whai, Old and New String Figures from Aotearoa New Zealand', by Briar O'Connor and Libby Patterson, Reed Publishing (NZ) Ltd, 2002.
「馬の目」日本 |
「ウマ」by Pat Whale, U.S.A |
取り方は “Bulletin of the ISFA vol.5”
「アルプスの牛」by Alex Reichert |
取り方は こちら へ。
取り方: アルプスの牛