☆☆☆山間の月


山間の月
イヌイットのあやとりです。
D. Jenness 氏がアラスカのバロー(Barrow)からカナダのコロネーション湾(Coronation Gulf)で採集しました。プリンスオブウェールズ岬では、このあやとりを「山間から昇る太陽」と呼び、同じ場所の別の先住民は「太陽のある山」と呼んでいました。しかし、バローや内陸(コルビル川)の原住民は「月」「2つの山頂の間から昇る月」と呼び、さらに東のマッケンジーデルタやコロネーション湾では「山間の太陽」と呼んでいました。 [33]
  1. 左人差指に糸をかけ、2回糸を巻きつける。
  2. 右人差指を左人差指背の根元から入れて3本の糸を取り、親指を大きな輪の中に入れる。
  3. 人差指を手前からひねって向こうへ向け、左右に手を広げる。そのとき、親指に糸がかかる。(ここまで「ナバホの構え」で糸を二重にしたものとほぼ同じ)
  4. 中指薬指小指を人差指の輪の中に下から入れ、人差指手前の糸と親指向こうの糸を掌に押さえる。
  5. 人差指で親指手前の糸をむこうへとひねって取り、親指の糸を外す。
  6. 親指で、掌から人差指手前の糸へ走る手前の斜めの糸を取る。
  7. 中指薬指小指を放す。(糸は強く引かない)
  8. 中指薬指小指を人差指の輪の中に下から入れ、人差指手前の糸と親指向こうの糸を掌に押さえる。
  9. 5~8をもう一度行なう。
    1. 人差指で親指手前の糸をむこうへとひねって取り、親指の糸を外す。
    2. 親指で、掌から人差指手前の糸へ走る手前の斜めの糸を取る。
    3. 中指薬指小指を放す。(糸は強く引かない)
    4. 中指薬指小指を人差指の輪の中に下から入れ、人差指手前の糸と親指向こうの糸を掌に押さえる。
  10. 人差指で親指手前の糸をむこうへとひねって取り、形を整える。
The Moon Between the MountainsEskimo String Figures p.148[33]
The Sun and MountainsEskimo String Figures and Their Origin p.40[67]
Seqinerjuk I (Le soleil)Les Jeux de Ficelle des Arviligjuarmiut p.79[77]
山の日の出あやとり(大陸) p.69[97]
山の日の出あやとり入門 p.74[102]
山間の月世界あやとり紀行 p.37[120]
山間の日の出あやとり — p.7[123]
Moon Between the MountainsString Figure Magazine Vol.3, Dec p.21[134-3-4]
The Moon Between the MountainsEskimo String Figures : 1924 — p.206[135-16]
山間の月国際あやとり協会 Web[140]